国内製品 海外製品 コスト推移の背景と現実 中編/作業服屋の3代目の考察
前回の続きです。長くなったので中編、後編にします。これを書いてる間に、人生初の、スマホをトイレに落とすという事をしてしましました。。勿論死亡。。
先日ジム帰りにスニーカーの片っぽを恐らく落として失くす。という事もあったため、少しづつ僕も劣化してきているのかもしれません。。
さて、気を取り直して、続き。。いきましょう。。前編、後編はそれぞれクリックしてください。
生産の空洞化が加速してしまった
個人的にもこれが一番のクリティカルポイントだと思ってます。
仕事がなくなる→国内工場が減る→国内職人が減る→技術の伝承が難しくなる→誰も作り方分からなくなる→海外で作るしかなくなるor海外から作り方教えてもらう
ほら不思議でしょ。元々は日本が優位だったのに逆転しちゃってます。これが無くなった工場の流れです。
では、もう一歩突っ込んだ事書き足して、生き残った工場の例を見てみましょう。
仕事がなくなる(仕事の奪い合い→値下げ合戦)→国内工場が減る(残った工場に仕事が集中する→単価は上がっていく)→国内職人が減る(職人の確保がコスト高→単価は更に上がっていく)→生き残った工場はコスト高だが需要はある
みたいになります。よってmade in japanはめちゃ高くなります。オーダーメイドの感覚ですね。小ロット、高単価、長納期でもニーズはあります。海外はロット無いと仕事受けてくれませんから。
でもここで不思議な言ってますよね。
日本の人件費安いんじゃなかったっけ??
生き残った工場とそうじゃない工場の違いは??
結論から言うと、
①ブランディングがしっかりできてれば高くても売れる。
②ブランディングが出来てないと薄利多売の仕事を続けるしかない。
アパレル業界は上にも書いた通り①をいかに成功させるか、の為に色んなプロモーション打ちますよね。タレントさんとか広告とか。そこにコストかけても回収できるくらいの売値になってます。
ワークの世界は?
②が主なんですね。そもそも消耗品として使うものなので、安くないと職人さんも買えないですよね。制服代も職人さんの仕事コストに乗ってきますし。
②の工場はきつい仕事で人気ない、高い時給払えるほど工場も儲かってない。
になります。ですので国内工場の継承者がいない問題が出てくるんですね。
少ロットだが多数案件、仕事量はある、でも細かい仕事、複雑な上にそんなに儲からない、だから継ぐ人いない。
ワークの国内工場は今こんな流れになってきてます。
どんどん中小零細の工場さん廃業していってます。
じゃあ大手は?
大手さんも自社で国内工場持ってる所はとてもレアで、大抵は外注です。
同じく困ってます。海外で1万着とか作るロットに混ぜて特寸とか作ってますね。特寸だけで受けてくれる国内工場がない。もしくは仕事パンパンで海外納期と変わらない。等の理由で。
経営難、人手不足 仕事とお金とプライベート
弊社提携してる工場さんはそれぞれ色んな形で利益を確保しつつ、企業存続の努力をしております。従来の本業1本ではリスク高いかも、みたいになってきてますので別の仕事もやったりとか、メーカーからメーカー商社のような形に変わっていったりとか。
零細工場をM&Aで吸収したり、零細同士で合併したり。etc
大きな会社も同じですよね。そんなニュースよく見ます。
これ書いてる今は大塚家具さんがヤマダ電機さんの子会社に~みたいなニュースもやってます。
皆さん努力されてます。
2020年オリンピックを前にしてる現在、建設の現場では、人手不足が凄いみたいです。今後も人手不足は進むだろうと。
労働環境の悪いイメージも根深い様ですね。技術者不足で、大きい仕事受けれないとか。3K、週休2日制や「月45時間・年間360時間」の36協定が
徹底されてないから人が集まりにくい、とかの意見も聞きます。
仕事とお金とプライベートと。。バランス良く。
今のニーズはこんな流れなのかなとも思います。僕自身も家族との時間、とても大
事です。
AIの発達に期待
AIに仕事奪われる論がありますよね。これなんですけど、建設やものづくりの世界には、むしろポジティブ、早くそ~なって欲しい。と個人的に思ってます。
この続きはまた後編にて。
でわでわまたまた。
村上ちひろ
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